わたしと虫たちの契約
蟻地獄というものは、何時間でもみていられる地獄である。
家に入ってきた虫は、ある意味地獄をみる。
容赦ない摂政が繰り広げられる。
だいたいは、祖母の手によってだが、父も負けずに応戦する。
ある日、わたしは虫たちと契約を交わした。
「家は人間のテリトリーだから入ったら殺される。わたしは1歩外に出たら、あなたたちのテリトリーを壊さない。あなたたちのルールに従う。だから、お互いにルールを守りましょう。」
子どもだからの発想もあるかもしれないが、大人になった今でもそのルールでわたしは地球で過ごしている。
基本、わたしは虫も気にしない。